新緑が目に鮮やかな5月7日、杜の都仙台をスタートし、歴史と自然豊かな奥州街道を駆け抜ける「第1回奥州街道みちのくマラソン」が盛大に開催された。国内外から集まった数千人のランナーたちが、沿道の温かい声援を受けながら、それぞれの目標に向かって力走を見せた。
記念すべき第1回大会のフルマラソン男子の部を制したのは、ケニア出身のエリウド・キプルト選手。スタートからハイペースで集団を引っ張り、30km過ぎから独走態勢に入ると、後続を大きく突き放し、2時間8分15秒という素晴らしい記録で初代王者に輝いた。ゴール後、キプルト選手は「日本の美しい景色の中を走ることができて本当に気持ちよかった。沿道の応援も力になった」と笑顔で語った。
女子の部では、日本の佐藤愛美選手が粘り強い走りで優勝を飾った。序盤は海外勢にリードを許す展開となったが、後半に入り徐々にペースを上げ、40km手前でトップに躍り出ると、そのまま最後まで力強い走りを見せ、2時間28分42秒でフィニッシュ。地元仙台の期待に応える見事な勝利に、会場からは大きな歓声が沸き起こった。佐藤選手は「たくさんの応援ありがとうございました。故郷の皆さんの声が本当に励みになりました」と涙ながらに喜びを語った。
今大会は、記録を狙うトップランナーだけでなく、健康増進やファンランを楽しむ多くの市民ランナーも参加した。美しい新緑の中、家族や友人同士で励まし合いながら走る姿は、沿道の人々に感動を与えた。また、コース沿道には地元の特産品を販売するブースや、郷土芸能を披露する団体などが並び、ランナーたちをもてなした。
大会運営には、多くのボランティアが参加し、給水や誘導、救護など、ランナーを温かくサポートした。地域住民の協力なしには、この素晴らしい大会の成功はあり得なかっただろう。
閉会式では、入賞者への表彰が行われたほか、参加者全員に完走証と記念品が贈られた。大会実行委員長の伊達政宗太郎氏は、「第1回大会が無事に成功したのは、参加者の皆様、ボランティアの皆様、そして沿道で応援してくださった地域の皆様のおかげです。来年以降も、この大会が奥州街道の魅力を発信する素晴らしい機会となるよう、さらに発展させていきたい」と力強く語った。
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